最終更新日
2008年07月06日

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ジニ係数

〜国民所得格差を示す指数から将来の世界を考察する〜 

ジニ係数とは

イタリアの統計学者コッラド・ジニによって考案された、主に“その国や集団の 構成員の所得格差が、平均所得に対しどれだけになるか”を測る 指標で、ローレンツ曲線を描くことで求められます。

係数の範囲は0から1で、係数が大きくなるほど、不平等さが高いことを意味し、
     0のときには完全な「平等」―つまり皆同じ所得を得ている状態であり、
    1のとき には完全な「不平等」―つまり1人が全所得を独占している状態
を示します。
不平等さを客観的に分析、比較する指標のひとつとなっていますが、同じジニ係数で示される状態であっても、ローレンツ曲線の元の形が著しく違えば、不平等さが変わってきますので注意してください。

一般的なジニ係数による目安
ジニ係数 説明
〜0.1 非常に平均化されているが格差をなくそうとする意図がみられます。
0.1〜0.2 ほとんど格差がなく、発展への努力を阻害する懸念がある。
0.2〜0.3 一般的な格差。通常このあたりに落ち着く。
0.3〜0.4 若干の格差がある。競争という面からは好ましい。
0.4〜0.5 格差がきつく社会不安定要素がある。
0.5〜 目的変数と説明変数の関係を見直す必要がある。

日本のジニ係数

日本での代表的なジニ係数の統計には、三年ごとに集計している厚生労働省の 「所得再配分調査」や、毎年集計する総務省の「家計調査」があります。
ジニ係数の大きさの意味合いは単純には決められませんが、この分析では社会の階層 が富裕層と貧困層の2分されていると仮定して、総人口のA%の集団が、GNP の(100−A)%を得ているとすれば、ジニ係数が0.7の場合は、上位15%の集団が85%の所得を得ていること に相当し、2つの集団の所得格差は、約32倍となるそうです((85/15)/(15/85)=32.1)。  

では日本のジニ係数の推移を見てみましょう。
長期的にみると、戦後から80年代初めまで一貫して下がり続けてきました。
 例えば、81年では再分配所得のジニ係数は0・33にまで下がっていました。
これはまさに「一億総中流」と言える状態でした。
ところが、その後ジニ係数は下げ止まり、90年代には上昇し、厚生労働省調査の1999年のジニ係数を1981年と比べると、世帯ごとの当初の所得である
  「当初所得」で0.35→0.47に、
  納税や社会保障給付後の「再配分所得」で0.31→0.38
に増大しています。
特に若い世帯の収入で、格差が目立ち始めているそうです。

中国のジニ係数

AFP通信の記事によると、貧富の格差を示すジニ係数が近年、危険なほどの増大を見せているそうです。1978年にはわずか0.18に過ぎなかったものが、95年には0.452となり、02年には0.51まで拡大しています。

中国社会科学院の調査「中国社会情勢分析と予測」では、
  1.貧困格差
  2.失業問題
  3.都市間の収入格差
が深刻な問題とされています。

中国の貧富格差は既に限度を越えており、いつ暴動が起きても不思議ではない状況にあると言われています。

世界のジニ係数


ジニ係数から見るとるべき行動とは

日本でジニ係数が0.47になった頃はちょうど、規制緩和」などが進められるようになった時期と重なります。この傾向は欧米と比べても顕著で、日本は、もはやアメリカ並みの不平等社会になったなどと指摘されています。

原因はいくつかのことが考えられると思います。

1.企業により収益格差が広がり、所得格差が大きくなったきたこと。
近年特にITバブルによって比較的簡単に上場できるようになったため株金持ちがたくさん現れました。

2.減税によって本来再分配機能を持つ所得税が機能を失っていること

3.各国のとくらべた場合、日本の「当初所得」は公的年金の受け取りを含みませんが、アメリカの「課税前所得」では含まれることになりますので単純比較はできません。

4.高所得男性と高所得女性が共働きを続けながら結婚するというパターンが増えています。

我々が理解すべきことは、所得格差が広がっている→さらに所得を広げるチャンスがあると心得て、さまざまなことに情報網を張り巡らせ、リスクを適切に判断しながら積極的に投資していくことではないでしょうか。


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